つれづれなるまま

血の道 母の巻Ⅱ

母の話のつづき

そう遠くないくらい昔の話です。


亡き夫(祖父)の実家を出て
幼い娘二人を連れて佐世保へと密航した祖母は
自分の姉妹を頼って行きましたが
そこに長く留まることも出来ず
アパートを借り、洋裁が出来たのでそれで生計を立てることにしました。

母が中学生卒業間際位のときに
当時、横須賀で商売をしていた叔父の所にアルバイトに行かされたそうです
九州から・・・横須賀まで・・・

叔父の商いは酒屋だったそうで免許があったか知りませんが
バイクで配達中にトラックと接触して歯を数本失いました
そのときから数本入れ歯です(ブリッジっていうのかな?)

そんなこんなでも?
祖母は超美人だったので再婚したそうです。

ロクデナシと(笑)

どのようにロクデナシだったのか母に聞くと
働かない系だそうでして・・・

速攻で離婚したそうですが
その時すでにお腹にロクデナシの子供を宿していたらしい
分かっていたうえで再婚した夫を追い出した祖母・・・

そして生まれたのが腹違いの弟であり末っ子となる進一(私からみたら叔父)

祖母はがむしゃらに働いたのでしょう。
それが祟ってしまい
母が横須賀にいる時に祖母は倒れ入院しました。

母(長女)がいなくて妹と弟はどうしたんだ?
母に聞くと祖母と一緒に入院したそうで
昔はそういうのがアリだったんだよと

なので子供たちは病院から小学校に行く妹が更に小さい弟を保育園に連れて行き
それから学校へ・・・帰りはその逆で病院に帰宅する生活。


まぁこれに近いことは経験ありますが
レベルが違います・・・息子が頻繁に入院していたので何でもない長女を一緒に入院させてもらったことがあるくらい
完全看護でなかったので、私が付き添いをしており
他に子供を頼める人がいなかったから何ですけど入院費用が高くて
そっちの方が体に悪かったです


それはさて置き
母が佐世保に帰り
祖母の様態が好転しないことを知り(リュウマチを発病)
決まっていた高校進学をあきらめ

一家の大黒柱になると決意した16歳

リュウマチで歩行できなくなった祖母
幼い妹と弟

16歳の少女に重くのしかかる責任
でもノーとは言えないし
やるしかない
責任感の強い母の気質は逃げるなどという発想はないだろうな~と


さて・・・30代で歩けなくなった祖母
抱える幼子
そんな祖母の支えになったのは宗教でした。

聖教新聞を愛読し
もともと教員で勉強好きだったので沢山本を読んでいました
外に出れないので

この頃はまだ洋裁の仕事はしていた
ミシンが踏める間は・・・



当時、求人情報誌などもない時代
(昭和30年代かな)
伊豆が観光地として注目され始め
新婚旅行客などをターゲットにホテルなどが出来始めた時期でした。

祖母、愛読の聖教新聞に静岡県下田市に出来るグランドホテルの求人広告が掲載されており
素直なのかなんなのか分からない母は祖母に言われるがまま
今で言う履歴書を送り、採用が決まりました

またもや・・・
単身、佐世保から横須賀よりも遠い異国の地?
下田市へ家族を養うため向うことになりました。

18歳か19歳か
そのくらい

ホテルの寮に入り
がむしゃらに働くことしか知らない母はそれこそ必死に働いたでしょう
そして最低限の生活費だけを抜いて
残りは全て佐世保に残した家族に送金していました。

想像してみた。

自分だってお洒落をしたい年頃だろう
しかし、自分には分からない世界だ
生きることで必死な人
それしか知らない人にとって何をどうして良いのか分からないだろうし
それよりも働くことで疲れてしまい
精神的なゆとりもないだろう

必死に働く自分の相手(お客様)は人生で一番幸せそうでキラキラしている新婚旅行や
一部のリッチな家族旅行を楽しむ人たち

自分はこちら側の人間なんだと
思ったのか思わなかったのか分かりませんが
自分はお洒落とは無縁の人生だと
何となくそう感じたのはないかと思う

意識か無意識かは分からん


ホテル勤めを始めて真面目な勤務態度が評価されたのか
社長からお金を借りることが出来たそうだ
佐世保から家族を呼び寄せるための費用
今だったら100万円くらいだろうか

下田に家を借りて祖母と兄弟を住ませ
学校に通わせ ずーーーっとずーーーとひたすら
家族のために働き続けた。


やがて妹は学校を卒業すると母と同じ職場に就職

そこで姉妹は2人の男性と出会うのでした。


一人は長身でスラっとしたハンサム
ホテルマンの身のこなしはスマートそのもの
黒服が良く似合う紳士

一人は背は低いが不良の香り漂う遊び人系
板前姿がカッコいい
才能溢れる裕次郎かぶれ


女子の運命やいかに!



たぶん続く





未分類 | コメント:2 |
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この記事のコメント

女がたくましい家系だぁ・・お母さん凄いな。
家族の面倒見るのはあたり前って受け入れて、行動できるってやっぱすげーと思います。

自分のルーツを探っていくと面白いよね。
身内のひとりひとりがドラマの登場人物で、それぞれが自分の視点から見れば主人公で…

ワタシは母親からこういうお話し聞きたくて何度か聞いてみたけど、自分の原点とか関心が向かなかったみたいでいつもそっけなくて、母が亡くなった今はちょっと心残りです。
それもあって、話し好きの父の昔話には興味津々、ワタシや兄弟のDNAに刻み込まれた心の癖が似てたり歴史が繰り返されてたりでホント面白い。

ところで叔父さんの入れ歯のくだりは、何かの伏線なんでしょうか、ごめん。妙に気になった(笑



2016-07-08 Fri 18:27 | URL | chii #-[ 編集]
分かりにくくてごめん!
入れ歯になったのは母なの
バイクの事故でね 
2016-07-08 Fri 19:42 | URL | しず #-[ 編集]

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